節税と融資は仲が悪い
今回のブログのテーマはズバリ
融資を受けるためには準備が必要!
ということです。
この決算書で、融資を受けられますか?
このような質問をいただきます。
何も対策をしていない決算書では
やはり、融資を受けることは難しい…
それだけではありません。
経営者の中に一定の割合で節税の結果
税金が『ゼロ』になっている決算書を
自慢げに見せてくれる経営者もいます。
アナタはどうでしょうか?
税金を払っても表彰されるわけでは
ないので、節税に対して人一倍
時間を割いている経営者もいます。
そしてそれを後押しする形で様々な
節税商品があります。公的機関が
運営している共済といったものから
役員保険やオペレーションリースなど節税の
ためのみに作成された仕組みも存在します。
利益が減少する。
これが節税の結果です。
一方、金融機関はどのような会社に
融資をしたいと思っているでしょうか?
ピンチになっている会社を救う
それも大変、意味のあることなので
ぜひとも行って欲しいですが…
現実としては不動産担保がある会社など
資産を持っている方が有利になります。
その中でも特に現金(預金)を
持っている会社は有利になります。
ところで、会社が現金(預金)を
得られるのはどのような時でしょうか?
もちろん売上があった時です。
でも、売上があったとしても
赤字だったらどうでしょう。
会社にお金は残っていませんよね。
会社は赤字だから倒産するわけでなく
結局お金を持っていないから、倒産します。
これと同じように、金融機関は赤字だから
融資を断るのではなく、赤字の結果
お金を持っていないから融資を断ります。
コロナ禍といった突発的な事象を除いて
赤字の会社がいくら将来、黒字になる
といっても、現在、赤字の会社の計画を
なかなか信じてはくれません。
そのため、いつでも利益が出せますと
言うよりも利益の出ている決算書を
見せた方が何倍も効果的です!
ここまでいうとわかると思うのですが
節税の結果、税金はゼロになった後
お金を残すことができるでしょうか?
実はほとんどの節税はどれも
お金を使う手段ばかりです。
先ほど書いたとおり節税をしているから
利益は出ていないが、いつでも利益を
出せるという会社に対して
金融機関は利益のある決算書を
見せてくださいとなります。
なお、ここでいう決算書とは試算表という
途中経過ではなく確定申告を
行った決算書を指します。
つまり
『融資を受けたいなら税金を払う』
これが鉄則になります。
ここからは数値を使って説明!
例えば500万円の利益に対して
節税するため同額の保険に加入した場合
税金はゼロになります。
その代わりに
手元の現金も500万円減少します。
同様に利益が500万円発生するケースで
節税を行わない場合、現在の税率が約30%
であるため、約150万円の税金が発生します。
ただ、税金を払った後の350万円が
手元にのこります。その利益を土台として
新しい事業のために1000万円借りることも
不可能ではありません。
つまり
節税⇒現金ゼロ
節税なし⇒現金1350万円
(1000万円の融資が実行されたとして)
このように手元のお金に
大きな差が生じます。
アナタはどちらを選びますか?
税金を払わない代わりに手元に
現金がない状態
税金を払いつつ融資を利用しながら
手元に現金がある状態
実は正解はありません。
というも、それぞれの会社が置かれた
状況が異なっているからです。
ではこの質問はどうでしょう。
決算書を提出した後
1年以内に融資を受ける予定があるか?
もしYESの場合は
税金を払いつつ融資を利用しながら
手元に現金がある状態が理想です。
ただ、節税を何もしないというのも
もったいないので、ちょうどいい位の
節税を行うために、私が実際にお客さんに
行っている活動をお伝えします。
このようなプロセスで行います!
まず勝負は決算前に始まっています。
個人的には3ヶ月前くらいベストです。
①決算前に金融機関に相談に行く
(税理士に同行してもらうのがベスト)
②金融機関に融資予定額を伝える
(大まかな計画で十分です)
③融資実行のために必要な要素を確認
(役員貸付金などの解消も重要!)
④特に利益額のヒントを抑える
(これは税理士の役目ですね)
⑤それを踏まえて、決算書を作り込む
この中でも、やはり
③の金融機関の雰囲気をつかむのと
⑤決算書の作り込みは難易度高いです。
さいごにもう一度いいます。
融資を受けたい場合、利益をゼロに
するような過度の節税は控えましょう!
税理士が…
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銀行と取引するための3Step
を公開しているので参考にしてください。
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