はじめに
今回のテーマは「小規模事業者持続化補助金」です。
この補助金はメジャーな制度ですが
細かい部分で分かりにくい点が多く
さまざまな質問をいただきます。
重要な部分について詳しく説明していきます。
まず、この補助金限ったことでは無いですが
申請の際には、公募要領をしっかり確認し
準備を徹底することが重要になります。
1. 申請手続きと締め切りの注意点
申請には以下の3つの手続きが必要です。
締め切りを守ること
補助金申請の締め切りは公表されており
例えば、第17回の申請締め切りであれば
令和7年6月13日17時までです。
回ごとに締め切り日は異なるため
最新の情報を確認することが重要です。
必要書類の準備
申請には「様式4」という書類が必要です。
これを取得するためには商工会議所において
面談が必要になります。
第17回の面談の受付締め切りは
令和7年6月3日なので、申請締め切りよりも
10日早く準備を進める必要があります。
GBizIDの取得
補助金申請は電子申請で行われるため
GBizIDの取得が必要です。
取得には2~3週間かかることがあるため
余裕を持って申請しましょう。
2. 補助額と補助率について
補助額や補助率についても確認が必要です。
(今回は通常枠と創業枠を紹介)
通常枠: 上限50万円(補助率2/3)
創業枠: 上限200万円(補助率2/3)起業した人向け。ただし、「特定創業支援」を受けることが条件。
インボイス特例:50万円上乗せ。インボイス制度の対応により適用される可能性がある。
特に創業枠に関しては起業すれば誰でも
申請できるわけではなく
特定創業支援を受けていること
また事業歴が5年未満であることが
条件となります。
3. 対象となる経費と注意点
補助金を利用する際に対象となる経費は
8つのカテゴリーのいずれかに
該当する必要があります。
使用されることの多い
機械装置等費とウェブサイト関連費の
留意点は下記です。
<機械装置等費>
・中古品の場合は相見積もりが必要。
・オークションでの購入は不可。
<ウェブサイト関連費>
・1/4が上限(例:補助上限50万円の場合、Webサイト関連費は最大12万5000円)。
・動画制作費もWebサイト関連費に含まれるため、申請時に注意が必要。
このほかにもたくさんあるので
公募要領を確認してください。
4 対象外の経費
補助金の対象外となる経費について
かなりの個数が例示列挙されています。
そのなかで注意が必要な項目を紹介します。
・パソコン・スマートフォンの購入: 機械装置費には該当しない。
・販売用の仕入れ: 例えば、コーヒー豆の購入は不可。ただし、販売用のパッケージデザイン費は対象となる。
・税理士報酬や租税公課: 決算に関する税理士費用などは補助対象外。
「これは補助金対象だろう」
と思う経費も対象外になっていることが
ありますので、注意してください。
5. 補助金申請時の禁止事項
補助金申請にはさまざまルール(制約)が
ありますが下記のポイントは
特に厳格に順守してください。
<不正受給の禁止>
IT補助金などでも不正受給の調査が
進められており、問題が発覚した場合
返還を求められる可能性があります。
コンサルタントや業者と共謀して
不正申請を行うことは絶対に避けましょう。
<GBizIDの管理>
GBizIDは本人申請が原則です。
IDとパスワードを第三者に提供して
代理申請させることは禁止されています。
<銀行振込が原則>
原則として補助金関連の支払いは
銀行振込で行う必要があります。
10万円未満の取引に限り
現金払いが許容されますが
領収書の提出が必要になります。
またクレジットカード払いは可能ですが
補助金の対象期間内に引き落としが
完了していることが条件となります。
まとめ
小規模事業者持続化補助金は
多くの事業者にとって有益な制度ですが
申請には細かいルールや制約があります。
今回の解説では、特に多くの質問を受ける
重要なポイントを取り上げました。
申請を成功させるためには
公募要領をしっかり読み込み
適切な手続きを踏むことが不可欠です。
最後に、補助金の申請を考えている方は
最新の公募要領を確認しながら
早めに準備を進めることをおすすめします。
気になったという方には
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